晴読雨読、時々映画。シェルティ・ラズムと暮らす日々

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「対話篇」金城一紀 著 を読んだ。

すごーくよかった。

金城一紀といえば、直木賞受賞の名作『GO』が有名。
そのほかには『レヴォリューションNo.3』や
『フライ・ダディ・フライ』など、
いずれも大好きな作品ではあるが、この小説は、
それらの小説とは、ぜんぜん傾向の違う中編小説集。
これまで軽快な青春小説を得意としてきた金城さんだが
これは、静かな心にしみる文学的な作品だ。
読みながら「あれ?これは、あの金城一紀だよねえ」と名前を
確かめたくらい。

内容は…
『「恋愛小説」「永遠の円環」「花」の3編。
いずれも出会いや、対話が軸となる物語。
「恋愛小説」は、親しくした人間が
かならずこの世を去ってしまうという不思議な運命の男性が、
人生でたった1度経験した恋愛、
ハリネズミのジレンマに似たもどかしさが切ない話だ。
ミステリー調の「永遠の円環」は、余命残り少ない主人公の復讐の話。
「花」は、難病を抱える青年が、老弁護士から依頼を受け、
老弁護士の過去の記憶をたどりながら、ある目的のため旅をする話』

いずれも、共通点は「死」というテーマではあるが、
なぜかさわやかな印象を受ける。
とくに、最後の「花」では、作中にどんどん魂が再生されていく
主人公に感動し、最後にこの主人公が
「この世界は素晴らしい」と言うそのありふれたせりふに
涙がこぼれた。


金城さんの作品には、在日の登場人物が
出てきていたが、今回は出てこなかった。
金城さんの新境地なんだろうか、成功していると思う。
とてもよかったので、最新刊「映画篇」も読むことにした。
驚いたことに、この「対話篇」は講談社からの出版なのに、
次の「映画篇」は集英社からの出版。
こういうのって珍しいのでは…?大人の事情かな。
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2007.07.29 / Top↑
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